louis poulsen②~VL Ring Crown~
こんにちは。
本日はlouis poulsen〜VL Ring Crown~を見ていきたいと思います。
*画像は1灯ウォールランプタイプです。
商品詳細
▼サイズ
φ190 mm
▼電球(口金E26)
LED球(白熱電球60W相当)
▼素材
ガラス、真鍮
▼メーカー
louis poulsen
▼デザイナー
Vilhelm Lauritzen
▼この他の種類
・ウォールランプ 2灯タイプ
・ペンダントランプ 1灯タイプ
・ペンダントランプ 3灯タイプ
・ペンダントランプ 5灯タイプ
・ペンダントランプ 7灯タイプ
デザインはとてもシンプルですが、乳白ガラスから漏れる温かな光は
何とも言えない優しい光で、唯一無二の存在感があります。
乳白ガラスのシェードは丸みを帯びてぼてっとした形ですが、
下に向けて少し狭まっていくデザインは中にある光源が人の目に
入らないよう気を配られたもの。
これをデザインしたのがPoul Henningsenと同様に光を理論的に研究し、
人にとって心地の良い照明器具を生み出してきたVilhelm Lauritzenです。
Vilhelm Lauritzen(ヴィルヘルム ラウリッツェン)
彼の代表作には他にもVL45 Radiohusが有名です。
本業は建築家で、デンマーク建築史の中で最も重要な建築家の1人と
されており、機能主義者の先駆者でもあるとされています。
彼は照明を作るうえでこんな言葉を残しています。
『照明器具で大切なことは、
・埃を払うのが簡単
・中に塵が溜まらない
・ダメージを受けてもすぐに壊れない
・電球交換が簡単
・調光しなくても眩しくない
・下向きに光を集める
・同時に空間全体も柔らかく照らすことができる
・外観が清楚である
ことが大事。』
まさに機能性に特化した考え方で、そんな物が作れたら
使い手は文句無しだろうという物を彼は作ってしまったのです！
▼製作背景
このRing Crownは1940年にデンマークの国営放送局(ラジオハウス)の
ためにデザインされました。この他にもVL45 Radiohusなども
制作されており、実際には使用される事がなかった為、
(一部、ウォールランプと1灯ペンダントランプのみ使用されています)
一度はお蔵入りになってしまいましたが、その後まもなくして
当時の図面に基づき商品として発表されることとなりました。
どうりでVL45 Radiohusとデザインが少し似ている訳ですね、、、
その際、当時Vilhelm Lauritzenの建築事務所で働いていた
Finn Juhl（フィン・ユール）が1947年にコペンハーゲンの
磁器メーカー、ビング・オー・グレンダールのインテリアデザインを
手掛け、賞を受賞したことで、ベストセラー商品となりました。
あのデンマーク4大家具デザイナーの1人でもあるFinn Juhlが同じ職場にいたなんて、、、
本当にすごい時代だったんですね、、、
そしてその後2019年に再リリースされ、
改めて注目されることとなりました。
建築家の作る照明器具は空間に溶け込みやすくする為、
シンプルで機能的なデザインの物が多く、プロダクトデザインを
主としているデザイナーとは違ったデザイン性があって、
しかもただシンプルなだけでなく、ちゃんと意味のある機能性も
含んでいるところがとても面白いなと感じました。
