光と陰のある暮らし〜光のオブジェに魅せられて〜

国内外の照明器具の魅力を個人的な見解で紹介していきたいと思います。

VERPAN①~VP GLOBE~

こんにちは。

本日はVERPAN~VP GLOBE~を

見ていきたいと思います。


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https://verpan.com/collections/lighting/products/vp-globe-pendant

 

商品詳細

▼サイズ

40サイズ:φ400 x H440 mm

50サイズ:φ500 x H540 mm

 

▼電球(LED)

40サイズ:E-17 40W相当 x1

50サイズ:E-26 60W相当 x1

 

▼素材

アクリル

アルミニウム(塗装仕上げ)

 

▼カラー展開

クリア

 

▼メーカー

VERPAN

https://verpan.com

 

▼デザイナー

Verner Panton(ヴァーナー パントン)

 

▼その他種類

・アクリル + ホワイトガラス パターン

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©︎VERPAN,Design by Verner Panton

 

・アクリル + スモークガラス パターン

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©︎VERPAN,Design by Verner Panton

 

・アクリル + 真鍮メッキ パターン

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©︎VERPAN,Design by Verner Panton

 

※今回はアクリル + アルミニウム(塗装仕上げ)

  を紹介していきます。

 

 

どこかUFOのような近未来感漂う不思議な照明。

そもそもどういう作りになっているのかも

分かりづらい感じが、この近未来感を漂わせて

いるのかもしれません。

 

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まずこのデザイン。

アクリルの中のアルミシェードが宙を

浮いているかのような作り。

そして、透明なアクリルの中に

アルミシェードがあるという違和感。

これらの不思議な構造は、中の5枚の

アルミシェードが3つのボールチェーンで

連結されているため、宙に浮いているように

見えます。

 

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©︎VERPAN,Design by Verner Panton

 

また、アルミシェードには、

内側がブルー、オレンジ、ホワイトに

塗装されていることで、より近未来感を

感じられるようになっています。

 

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©︎VERPAN,Design by Verner Panton

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©︎VERPAN,Design by Verner Panton

 

ちなみに、オレンジやブルーに塗装している

理由として、光の見え方を意図的に

コントロールしていることが推測されます。

 

オレンジ色 + 電球の色 =夕暮れ時の空をイメージ

ブルー + 電球の色 = 爽やかな青空をイメージ

 

これらが混ざることで、黄昏時のイメージになり、

デンマークでいうブルーアワーを表現している

のではないかと思われます。

これは、あのルイスポールセン社の代表作

「PH5」も同じような仕様になっています。

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デンマークのブルーアワー(日没)

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▼ストーリー

「VP GLOBE」1969年にデンマークデザイナー

ヴァーナー パントンによって作られました。

 

ヴァーナー氏は、デンマーク王立美術アカデミー

を卒業後、アルネ・ヤコブセンに師事し、

1955年に独立して事務所を立ち上げました。

ヴァーナー氏は家具、照明、テキスタイルなど

様々なプロダクトをデザインし、

中でも代表作と言われているのは、

「パントンチェア」や、ルイスポールセン社で

作られた「Panthella(パンテラ)」なども

彼を代表するプロダクトです。

 

パントンチェア

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パンテラ

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ちなみに「VERPAN」というメーカーは

ヴァーナー氏が亡くなった後、

ヴァーナーパントン財団の協力のもと、

2003年に設立されたメーカーです。

現在では、照明、家具などの復刻をしています。

 

「VP GLOBE」は近未来感を感じさせる

スペースエイジ・デザインの象徴として、

現代でも高い人気を誇っています。

 

 

<豆知識>

何故、『VP GLOBE』と『PH5』の構造が似ているのか?

実は、ヴァーナー氏は『PH5』をデザインした

ポール ヘニングセンと親交が深く、ポール ヘニングセンの

娘と結婚していた為、義父関係でもありました。

結婚後、娘とは数年で離婚してしまったそうですが、

その後も親交は続き、ヴァーナー氏はメンターのように

ポール ヘニングセンを慕っていたそうです。

その為、『VP GLOBE』意外の照明もポール ヘニングセンの

影響を受けており、上記の『パンテラ』もそのひとつです。

ポール ヘニングセンの考える、「グレアフリーなデザイン」は

ヴァーナー氏にも受け継がれていたのですね。

 

 

▼イメージ

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©︎VERPAN,Design by Verner Panton
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©︎VERPAN,Design by Verner Panton
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©︎VERPAN,Design by Verner Panton

 

リビングやダイニングでの使用が主と

なりそうですが、光源が直接目に入らない為、

寝室での使用もできると思います。

デザインとしては尖った印象もありますが、

あくまでも人が使うためのもの、

人への配慮も含まれた、

機能的な面も兼ね備えています。

 

点灯している時はUFOのように。

点灯していない時は泡玉のように。

 

デザイン、構造、光、

ついつい見惚れてしまう不思議なデザインは、

まさに光の彫刻(オブジェ)と呼ぶに相応しい

逸品です。

 

 
 
 
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