光と陰のある暮らし〜光のオブジェに魅せられて〜

国内外の照明器具の魅力を個人的な見解で紹介していきたいと思います。

Artek② ~A808~

こんにちは。

本日はArtek ~A808~を見ていきたいと思います。

 

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https://www.artek.fi/en/products/floor-light-a808


※日本未発売

 

【商品詳細】

▼サイズ

W400 x H1630 mm

 

▼電球(口金E27)

白熱球 100W

 

▼素材

真鍮、スチール、レザー、鋼

 

▼カラー展開

真鍮

ホワイト

 

▼メーカー

artek

https://www.artek.fi/jp/

 

▼デザイナー

Alvar Aalto(アルヴァ アアルト)

 

 

 

アルヴァ アアルトの代名詞とも言える

このスリットデザイン。

以前の「A331 BEEHIVE」と近い

イメージもありますが、

スリットのデザインが違います。

 

A808

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A808はフロアランプということもあり、

基本的にはソファ横など人の視線に

近い場所に置かれる為、スリットの

サイズを大きくすることで、より光を

多く感じられるようにしています。

また、下方向への照射がメインとなる為、

何層にも重なったシェードのスリットから

漏れる光によって、上方向にも柔らかい光が

漏れ、光のグラデーションのような

落ち着いた雰囲気を出してくれます。

 

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A331

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A331のスリットが細かいのはおそらく、

空間全体に優しい光を出す為かと

思われます。

細かくすることで均等に光が漏れます。

 


どちらも、スリットから漏れる光は

優しい雰囲気を感じることができます。

 

今となっては、光のコントロール

調光器を使用すれば容易ですが、

まだ調光器という物が広く普及して

いなかったであろうこの時代では、

照明器具本体で光の調整をしていた

のでしょう。

しかもそれがデザインに落とし込まれて

いるのですから、、、

いわゆるミッドセンチュリー期が

デザイン全盛期と言われるのも頷けます。

 

また、ベースにはレザーが使われることで、

モダンさとエレガントさを兼ね備えています。

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▼ストーリー

A808は1955年にアルヴァ・アアルト

ヘルシンキ国立年金研究所の為に設計しました。

この他のランプや家具、テキスタイルなどの

インテリアも建築と同様に全てをデザイン

しています。そして、インテリアの素材は

各スペースの利用目的に応じて変えてあり、

素材によってスペースが階層分けされている

そうです。

素材に真鍮とレザーを使用しているA808は、

きっと上階層で使用されていたのでしょう。

 

 

▼イメージ

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やはり置き場所はソファ横がメインに

なるかと思います。

その他、あえてチェストの横に置いて、

チェスト上のオブジェや壁面を

照らすのも、海外の使い方みたいで

カッコいいですね。

かなり贅沢な使い方ですが、、、

 

 

照明は、「共存型」と「個性型」の2パターン

があると思いますが、

A808は後者のタイプではないかと思います。

 

「共存型」は、

シンプルなデザインで空間に溶け込むタイプ。

「個性型」は、

主張型のデザインで1点あるだけでガラッと

空間を変えてしまうタイプ。

 

真鍮を贅沢に使用し、ON/OFFどちらでも

存在感のあるA808。

彫刻的といってもいいその佇まいは、

まさに光のオブジェです。

 

 

余談、、、

個人的にはプルスイッチの仕様がどーしても

気になってしまいます。

現在のプルスイッチ仕様が元々このようなデザイン

だから仕方ないのかもしれませんが、

安っぽく見えてしまいます。

まぁそれも愛嬌ということなのでしょうか、、

エレガントな中にも抜けてる印象が、

3枚目な感じでズルい奴です。

 

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