光と陰のある暮らし〜光のオブジェに魅せられて〜

国内外の照明器具の魅力を個人的な見解で紹介していきたいと思います。

louis poulsen③~OE Quasi Light~

こんにちは。

本日はlouis poulsen~OE Quasi Light~

見ていきたいと思います。

 

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https://www.louispoulsen.com/ja-jp/catalog/private/pendants/oe-quasi-light?v=91755-5741926558-02&t=about

 

 

<商品詳細>

▼サイズ

W755 x D755 xH896 mm

 

▼重量

22kg

 

▼電球

LED組込式(12ユニット)

9.6W x12=115W

3000K

 

▼素材

アルミ(酸洗後クリアラッカー仕上げ)

ポリカボネート(ホワイトマット仕上げ)

 

▼メーカー

louis poulsen(ルイス ポールセン)

 

▼デザイナー

Olafur Eliasson(オラファー エリアソン)

 

▼その他

要電気工事

 

 

OE Quasi Light(以下 クワジ )を初めて見た時

一番最初に思ったのは、

『光源はどこにあるんだ?』でした。

ルイスポールセンはグレアフリー商品が多い為、

光源は何かに隠されて(覆われて)いて

電球などは見えないことが多いです。

その為、このクワジも灯具の中心に光源があって、

その周りをポリカボネートのシェードで隠している

のだろう。と思っていました。

 

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しかし、中をよく見てみると外側の黒いフレームの

内側も綺麗に光っていることに気が付き、

まじまじ見てみると、フレームの頂点毎にLEDが

仕込んであるのを発見!!

このLEDはフレームの内側に沿って光を分散

させる為に、シリコンガードが使用されており、

この12個の頂点から放たれる光が中のシェードと

外側のフレームを照らし、光が反射することで、

空間全体に柔らかい光を届けています。



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それを知った時、呆然としてしまいました。

なぜなら、普通の考え方からすると、

電球は灯具の内側にあり、その周りにシェードが

あることで光の見え方を調整する。

というのが主流なのですが、このクワジは

その逆で、灯具の周りに光源があり、内側に光を

向けることで、中のポリカボネートに光が当たり、

眩しさの無い拡散光を放っています。

 

 

通常: 内→外 へ光が放たれる。

(主に電球仕様の物はほぼこの形状)

 

クワジ:外→内 へ光が放たれる。

 

これは今までの電球の仕様では難しいことで、

近年のLEDの進歩による、デザインの多様性を

感じさせられる商品だと思いました。

今後、世の中には更にデザイン性のある商品が

生まれてくるのか?と想像するだけでも

楽しみでしょうがないです!!

 

 

▼製作背景

オラファー エリアソンは、アイスランド

デンマーク人の世界的アーティストで、

サスティナブルな世界の実現に向けてアートや

彫刻などによるメッセージ性の高い作品を

多く発表しています。

 

そしてクワジは、世界的アーティストの

オラファー エリアソンとルイスポールセン社の

コラボレーションによりデザインされました。

幾何学的なパターンのドデカへドロン

(12の五角形の面)形のポリカボネートの

内側シェードとイコサヒドロン(20の三角形の面)形

の外側のアルミシェードで構成されています。

そのアルミフレームの12の頂点にLEDが

仕込まれており、内側に光を照射しています。

また、アルミフレームやその他のパーツは

リサイクル素材で作られている為、

サスティナビリティな商品でもあります。

 

 

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ルイスポールセンのCEOいわく、このクワジは

予想よりも構造が複雑で予算も大幅にかかって

しまい、製作に大変苦労されたそうです。

ただそれでも最終的な結果には大変満足しており、

約150年間、光の設計をしてきた当社の歴史に

残ることを心から望んでいるとのことです。

 

また、当社の掲げる理念として、

良い光は、

・機能的

・美しさ

・環境に配慮

したものと掲げており、まさにこのクワジは

「機能性」、「美しさ」、「環境に配慮」、

そして「革新的なアイディア」を含んだ

歴史的名作だと感じました。

 

 

 
 
 
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