光と陰のある暮らし〜光のオブジェに魅せられて〜

国内外の照明器具の魅力を個人的な見解で紹介していきたいと思います。

オゼキ①~AKARI(Aシリーズ)~

こんにちは。

本日はオゼキ~AKARI~を見ていきたい

と思います。

 

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http://akari-ozeki.com

 

※画像はA30です。

※今回は種類が多い為ペンダントAシリーズ

のみのご紹介となります。

 

商品詳細

▼サイズ

15A:φ870 x H320 mm

16A:φ500 x H240 mm

17A:φ400 x H220 mm

26A:φ450 x H260 mm

30A:φ300 x H280 mm

45A:φ450 x H425 mm

55A:φ550 x H510 mm

75A:φ720 x H680 mm
120A:φ1190 x H1120 mm

▼電球(口金E26)

LED球:白熱球40W相当の明るさ

 

▼素材

竹ひご、和紙

 

▼メーカー

オゼキ

http://www.ozeki-lantern.co.jp

 

▼デザイナー

イサム・ノグチ

 

▼この他の種類

15A

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16A

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17A

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26A

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※30A~120Aは同じ形状で、

 サイズ違いとなります。

 


ここまで研ぎ澄まされて

一切の無駄を省いた照明が

他にあるのでしょうか?

 

デザインはいたってシンプル。

和紙と竹ひごのみで作られていますが、

竹ひごの張り方、

和紙の独特なしわ感が

全て職人による手作業でひとつずつ

丁寧に作り上げられている為、

同じ商品でも同じではない、

唯一無二の照明。

 


▼製作背景

1951年に世界的彫刻家のイサム・ノグチ

岐阜へ訪れた際に、老舗提灯メーカー

「オゼキ(旧尾関次七商店)」と出会ったことで

誕生しました。

そこで提灯の製作工程や材料を理解した

ことで、新たなデザインの可能性を感じ、

その年に何度も岐阜へ通い、AKARIが

デザインされたそうです。

そして最初は15種類ほどのシリーズが、

その後35年の歳月を経て200種類以上もの

デザインが生み出されました。

そんなにあったのは書いてて初めて知りました、、、

ビックリです!!

 

<AKARIという名前の由来>

従来の提灯とは呼ばずに、太陽や月の光を

部屋に入れたいという思いから

つけられました。

また、近代化した生活において自然光に近い

照明は憧れでもあり、和紙から透過する光は

空間全体を優しく照らしてくれる。

 

そしてイサム・ノグチ氏はこんな言葉も

残しています。

『AKARI は光そのものが彫刻であり、

陰のない彫刻作品なのです』

彫刻家ということもあり、光をオブジェとして

捉え、光を形づくることを見事に成し遂げた

イサム・ノグチ氏は天才だなと感じました。

 

そして、提灯=和というイメージであまり

インテリアには馴染みのなかったものを、

AKARIが登場したことにより、和洋問わず

幅広いインテリアに合わせられると

世界的に評価を得て、日本のグッドデザイン賞

MoMA(ニューヨーク近代美術館)でも展示され、

照明デザインの最高傑作と言われています。

 

提灯という日本の伝統工芸品が世界で

評価されているのは、日本人としてとても

誇らしいことです。

 

今回ご紹介したペンダントランプ以外にも、

テーブルランプ、フロアランプなどもあり、

デザインも様々で、しかもそのどれもが、

どんなインテリアにも、調和してしまう

素晴らしいデザインのものばかりです。 

 

  

ちなみに今回ご紹介している商品名に

「A」という文字が入っていますが、

他の商品には「D」や「N」など様々な

アルファベットが表記されています。

これにもちゃんと意味があるみたいです。

 

<Aシリーズ>

AKARIの頭文字を取ったもので、

最もスタンダードな品番になります。

竹ひごも均等に編まれている為、

洗練された印象で和モダンな印象の

シリーズです。

 

<Dシリーズ>

「A」シリーズとは違い、竹ひごが不規則に

編まれていることから、「でたらめ」な

印象も受ける為、「D」とつけられたと

言われています。

そんな印象とは裏腹に、今では1番多く

見かける品番の気がしますが、、、

 

<Nシリーズ>

こちらは個性的で、どこか近代的な印象も

受けることから、「ニュー(new)」という意味を

含んで「N」とつけられました。

 

<Pシリーズ>

こちらは竹ひごを使わず和紙のみで

作ったシリーズで、「プレーン」という

意味から「P」とつけられました。

 

<Xシリーズ>

ベースが四角形のデザインのシリーズで、

竹ひごがXのように編まれていることから、

この品番がつけられました。

 

この他にも色々な品番があるそうですが、

ここでは割愛します。

 

 

最後に、

世界には様々な光のオブジェが存在するが、

そのどれもが光と陰の対なるものを

表現していると感じます。

個人的にはその陰影が好きで、

陰影による奥行き感がオブジェとしての

魅力に感じてます。

しかし、AKARIは「光」を形作るという

世界にも類を見ない特別な存在なのだろう。

だからこそ世界的に評価されている

のかもしれない。と感じました。

 

「光のオブジェ」=「光(あかり)の彫刻」

という新たな解釈も得ることもできました。

 

今回、このブログを書く上で、

AKARIのことを少しだけ知ることができて、

照明デザインの面白さに改めて気付くことが

できました。

そして、今後「照明」への向き合い方が

変わっていく良いキッカケとなりそうです。

 

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AKARIはインスタレーションとして使用される

ことも多いですが、これだけのボリュームで

展示されていると圧巻の一言です。

 

 
 
 
 
 
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